認知症の介護『入浴にかかわる問題』


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■入浴にかかわる問題

●入浴を嫌がる

それまではきちんと入浴していた人が、ある時期から入浴を嫌がり始めることがよくあります。 入浴により深部体温(体の中心部の温度)を上げると放熱が促され、眠りのスイッチが入ります。 介護する側としては、清潔を保つとともに、湯船にゆっくり浸かって気持ちよくなってほしいものですが、 本人は、「寒い」「風邪気味だから」などと言って、入ろうとしません。 清潔の概念が失われることに加えて、着衣のない無防備な姿になりたくないという心理の表れなのかもしれません。 自宅では嫌がるものの、みんなが入浴するデイサービスでは嫌がらずに入浴するという人も少なくありません。 浴室での転倒は少なくないため、入浴においては、工夫をすることが必要です。

話が飛躍するように思うかもしれませんが、人類の長い歴史から見れば、 入浴する習慣ができたのはそう古いことではないといえるでしょう。 認知症では新しい習慣から忘れていくため、入浴する習慣は忘れられやすいのかもしれません。 入浴を嫌がるようなら、入浴にこだわらず、清潔を保つことを心がけましょう。 濡れタオルを適度に温めて、体を丁寧に拭いてあげてください。 また、冷えの解消やリラックス効果を得るには、足湯もおすすめです。 椅子に座り、適温の湯を張った洗面器に足を浸します。