認知症予防に『マルチタスク運動』

近年さまざまな研究により、運動認知症の予防にも効果が望めることがわかってきました。 運動によって、「脳の委縮が抑制された」「認知機能の低下が抑制された」といった研究報告が次々に発表されているのです。 運動の重要性がますます高まっています。
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■認知症の予防に効果的な「マルチタスク運動」

運動で認知能力がアップ

高齢化が進むにつれて増える認知症は、健康長寿を望む高齢者にとって大きな問題です。 この認知症の予防に運動が有効であることが、国立長寿医療センターなどが実施した大規模な比較試験で実証されました。 これは、認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)の高齢者1000人を、「運動教室に参加するグループ」と、 「健康講座を受けるグループ」に分け、6ヶ月後、認知能力にどのような変化が見られるのか調べたものです。 結果は、運動教室に参加したグループのほうに明らかな認知能力の向上が見られました。
ここで注目されるのが、運動教室で行われたマルチタスク運動(脳機能活性化運動)です。 運動にゲームの要素を取り入れたもので、考えながら体を動かすのがポイントです 以前からウォーキングなどの有酸素運動が認知症予防に有効と言われていましたが、これにマルチタスク運動を加えることで、 予防効果が高まることが期待されています。


●マルチタスク運動を日常生活に取り入れよう!

「マルチタスク」とは2つ以上のことを同時に行うことです。 私たちはふだん無意識にマルチタスクを行っています。 例えば料理をする場合、魚を焼きながら味噌汁を作り、その合間にサラダを盛り付ける・・・・・など、 いくつもの作業を同時に進行させています。認知症になるとマルチタスクを行う脳の機能が低下していきます。 これを防ぐためにも、ふだんからこの機能を鍛えることが大切です。 次にあげる例を参考に、今日から早速マルチタスク運動にチャレンジしてみましょう。

  • ●仲間と散歩をしながらしりとりをする。
  • ●一人のときは、道端の草花の名前や、すれ違う車の車種などいいながら歩く。
  • ●階段を上がるときに、動物などの名前をできるだけたくさん思い出す。
  • ●足踏みをしたり、手拍子を取ったりしながら歌を歌う。